人の運命のことを「星の下で生まれた」と例えることがあります。
脳の中でも
「本能の脳(大脳旧皮質)」の上にある「理性の脳(大脳新皮質)」に
「記憶」や「想像」などが星座の様に描かれます。
その描かれたものが後頭葉(大脳新皮質の後ろの部分)で映像化され
その映像を本能が感じることで、心が育っていきます。
では「脳の星座」の前に
「大脳新皮質」と「大脳旧皮質」の仕組みと働きについて書きます。
「理性の脳」と「本能の脳」
脳の大脳には「大脳新皮質」と「大脳旧皮質」という2種類の脳があります。
その2つの脳が電気信号で繋がることで記憶が映像化されて物事を感じ
性格が形成されて行動をしています。
(脳幹は体内機能の維持装置。呼吸や循環器(心臓)の制御や自律神経の働きを司っています)
自分と社会を結ぶ「大脳新皮質」(理性の脳)
思考、知識、記憶、言語、運動など、活動の中枢機能を司っています。
「思考」や「行動」はこの大脳新皮質に蓄積された「知識」や「記憶」を元に行われます。
—この大脳新皮質は、ヒトを含む哺乳類しかなく鳥や魚などの動物には備わっていません。—
生存や子孫繁栄に関わる大脳旧皮質(本能の脳)
一方「大脳旧皮質」は生存や欲求に関わる脳で
「食欲、睡眠欲、排泄欲」や種族保存の為の「性欲」などを司る脳です。
私たち人間は…
「本能(大脳旧皮質)」で感じたものを
「理性(大脳新皮質)」に詰まった知識や経験を元に
環境に適した行動をとることで社会生活を送ることができています。
記憶のしくみ
「特別な出来事」「印象深い事」などは強い電気信号となり
大脳新皮質にある神経細胞を刺激します。
刺激された神経細胞は関連する記憶に「紐付け」されるような形で定着して
脳に記憶されます。
(元々あった記憶と神経細胞同士が結びつき新しい記憶が定着する↓)
本能が描く星座
天候や環境、体内環境の状況や他者とのコミュニケーション、などで
「本能(大脳旧皮質)」が刺激されることによって
大脳旧皮質にある「海馬」という部分に電気信号が流れます。
その電流は「記憶の貯蔵庫」である大脳新皮質へ伝わり神経細胞が照らされ
関連する細胞が同士が結びつき「映像化」されて記憶が思い出されます。
そしてその映像化されたものを、その人(本能)が見た時がどう感じるか。
それが「心」なのかと思います。
「星の下で生まれた」というのは運命が決まっているということを意味しますが
これからの先に経験や学ぶ事によって記憶の貯蔵庫も変わります。
そして「見方」が変わってくると
映し出される星座も変わります。
その映し出された星座を自分(本能)がどう感じるか
そのことで心の在り方も変わり
大きくいってしまえば「運命も変わるのではないか」と思います。
現代人の大脳新皮質
色々な情報が簡単に手に入るようになり世の中はとても便利になりましたが
情報ばかりを取り入れて「体で経験する(本能を刺激する)」ことをしないと
経験のない体は映像化された記憶に対して対応できる本能がない為に「心」を不安定にします。
沢山の情報があり便利な世の中ですが
体で経験することも物事の理解が深まり心の安定も保てる、かと思います。
体の体験も是非大切にしてください。