腰の骨は不安定なところ
背骨は「首の部分」「背中の部分」「腰の部分」「骨盤の部分)」の4つ分かれていて、首の部分と腰の部分には肋骨や骨盤のような「骨の囲い」がありますが、首や腰の部分にはそれがありません。その為、骨がズレやすく首痛や腰痛が起きやすい部分です。そしてそれがひどくなるとヘルニア/狭窄症/すべり症になります。
腰の骨がズレる原因
骨がズレる原因は大きく分けると「動き過ぎ」と「不良姿勢」の2つ。
「動き過ぎ」
「ハイパーモビリティ(病的な動き、異常な運動範囲)」により症状を引き起こすケースで、スポーツやダンスをやっている方がなりやすい傾向にある。
「不良姿勢」
日常的な猫背や歪んだ姿勢などで背骨が歪み、関節に負担をかけて症状を悪化させていくケースで、高齢者の方に多い傾向にある。
異なる2つの原因ですが、実はどちらも改善ポイントとして真っ先に挙がるのが「お腹」です。
腰痛とお腹の意外な関係
お腹の問題も大きく分けると以下の3つがあります。
1.姿勢
(インナーユニット)2.呼吸
3.内臓
この3つを起点にさらに原因が枝分かれしていきます。
1.姿勢(インナーユニット)の問題
インナーユニットとは腰椎や骨盤を安定させるお腹の内側にある筋肉で、上部には「横隔膜」中部には「腹横筋」下部には「骨盤底筋」といった筋肉があります。
本来であれば呼吸によって※腹膜に※腹圧を均等に与え、胴体の安定を作っているのですが姿勢の悪い状態だとインナーユニットが動きにくくなり、その状態が続くと3つのインナーユニットは衰えていきます。
※腹膜…内臓を包む膜
※腹圧…内臓の位置を守るための一定の圧力
その結果、圧力が背中側の腰椎にかかり、骨がズレて筋肉が緊張し、腰痛を起こします。
当院でのアプローチ
体の土台となる足を安定させインナーユニットが作動しやすい体を作っていきます。
その他にも骨盤矯正や腹部調整、背骨矯正、頭の位置調整など必要箇所の調整もおこない、安心して日常を過ごせる体へとコンデションを整えていきます。
2.呼吸の問題
結論から言ってしまうと、呼吸の乱れからくる腰痛は自律神経の問題です。
最近では「ストレスで腰痛になる」ということが認知されるほど、精神面からの腰痛が多くなっています。人間はストレスが掛かる急いで酸素を取り入れようと胸式呼吸になり、リラックスしている時にする腹式呼吸ができなくなります。
腹式呼吸ができなくなると呼吸時にできる腹圧が腰に掛からないので、腰周辺にある筋肉に負担がかかり腰痛を起こします。このことはインナーユニットと同じようなケースですが、更に問題となってくるのが「頭の使い過ぎ」といったことです。ストレスがあると脳はフル稼働していて頭が休みにくくなります。
本来、血液は体全体に満遍なく流れているものですが、頭を酷使して日常を過ごしていると頭ばかりに血液が行き、体の他の部分に血液が行き渡らなくなります。
また、呼吸によって運び込まれる血液も肺より上ばかりにいってしまうため、「腹式呼吸」ができない二重の問題が出来てしまいます。
※姿勢は良いのに腰痛があるという方はこのケースが多いです。
当院でのアプローチ
まずリラックスいただけるとご好評をいただいている頭周りの施術で頭の緊張を解いていきます。頭部への施術は触れる程度の圧ですが、体全体に血液が巡るシステムへと切り替わります。
そして、足の安定を作ることでお腹に力が入るようにして、胸式呼吸から腹式呼吸へと切り替えていきます。
3.内臓の問題
臓器同士の間には膜がありそれが滑り合うことでそれぞれの臓器が自由に働けるようになっているのですが、生活習慣やストレスなどで内臓機能が低下すると臓器同士の癒着ができて、お腹の中の動きが悪くなります。
「癒着」ができると臓器の働きも悪くなりますし、体を動かす筋肉である「骨格筋」は緊張を作り血液の循環が悪くなり、コリや痛みが起こります。このような状態で筋肉をほぐしたり骨の位置を調整したりするのでは痛みの改善には繋がりません。大本である内臓を調整することが大切です。
当院でのアプローチ
問題となる内臓への血液循環を促し、機能を安定させて、内臓の同士の癒着を剥がしていきます。
膝痛でお悩みの方へ
膝が痛いと歩くという当たり前の動作も億劫になってしまいます。曲げ伸ばししかできない膝は股関節や足首の歪みや捻じれ、硬さに問題があるケースも。膝の感覚を正常化することで膝痛の改善を目指していきます。
膝痛は「膝」が原因ではない
膝は股関節と足首の間にあります。
膝は「曲げ伸ばし」しかできないので膝だけで考えると歪みようがなく、上下にある「股関節」と「足首」の影響を受けて、歪んでしまうケースが多く見受けられます。
股関節と足首は色々な方向に動くのでそのどこかに歪みがあれば、真っ直ぐにしか動かせない膝関節はその歪みに引っ張られながら毎回動くことになってしまうのです。(捩じりながら曲げ伸ばしをしている)
その為に双方を問題視して治療に取り掛かっている先生方も少なくありません。
当院でのアプローチ
「骨盤の調整」「股関節の歪みをリセット」「足根骨や指のアライメント(配列)を整える足首の骨調整」などをおこないながら、膝の感覚を正常化することで膝痛の改善を目指します。
もともと曲げ伸ばししかできない膝関節は、股関節や足首に比べて感覚が気薄になり、大雑把な使い方をしてしまいます。
そのため、軽く把握するように膝関節を持つことで「体のどこに膝関節があるか」を脳に伝え、感覚を正常化することが大切です。
膝の感覚を正常化すれば、股関節や足首の緊張も緩み、股関節/膝関節/足首の関節それぞれの感覚が均等になりますし、膝関節もスムーズに動くようになります。
もちろん、他にも原因がある場合にはそれらも調整していきます。