「起きても疲れが取れない」
「枕が合わずに首が痛い」
「朝起きたら腰が痛い」
といった方から、「睡眠環境」や「枕の高さ」そして「マットレスの硬さ」についての質問がよくあります。
今回はこれらの内容もおり混ぜながら「寝返り」ついて書きたいと思います。
寝返りは「最高の自己整体」
寝返りには歪んだ体を直す効果があります。
血液循環が良くなるポーズ(寝相)を、寝返りが自然にやってくれて、一日の疲労をリセットします。
いわば睡眠時にする寝返りは「無意識に行うストレッチ」をして最高の「自己整体」。(整体師でも敵いません)
子供はコロコロとすごい寝相で寝て、翌日には体力MAXになっていますよね。
「寝れば元気になる子供」の源は「寝返り」といっても過言ではありません。
起きた時の痛みが日中になると消えるのは何故
朝起きた時に「首が痛い」「腰が痛い」
けれど「起きて動き始めると痛みがなくなっていく」
このような経験があるかと思います。
これは自律神経も関係しているのですがここでは割愛して「几帳面寝返り」について。
朝の不調が感じやすい
「几帳面寝返り」↓
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寝返りを打つときに腰と首で胴体を持ち上げ、両腕の力を利用して寝返りを打つ。
寝返りの度に腕に力が入り、腰も捻れた状態になるので、起床時に肩や腰が痛くなりやすいです。
寝返りは「コロコロ」と転がりましょう
子供は布団の隅々を縦横無尽に転がり個性豊かな寝相を見せてくれますが、大人の場合寝る範囲はコンパクト。
子供のような「個性的な寝相」もなくなります。
一方、痛みを起こさないのが「コロコロ寝返り」
コロコロ寝返り
↓
その場に固定した寝返りではなく、イモムシのように体全体をコロコロさせます(頭も枕にコロコロ)布団いっぱいを使い寝返りをします。
これだと体全体で寝返りをうつので「首」や「腰」の2点に負担をかけることもなく、腕の力も使わないので部分的に負担をかけるところがありません。
これは「体幹を使って体を動かす」という意味と同じことで、コロコロ寝返りは体幹を使っての寝返りになります。
寝相の話
「仰向けでまっすぐ寝たほうが体が歪まないのでは」
と、そのように寝ている方もいますが、それはないです。
むしろ体が動きたい方向に寝返りを打ったほうが良いです。
自然に求めている状態へ寝返りをしてください。
※ただし疲労溜まっていたり日頃の姿勢が悪すぎると寝違えを起こしやすくなるので、その様な方は不自然な寝相で長時間寝ることは避けてください。
寝返りができない
コロコロ寝返りが良くても「筋肉が少ない高齢の方」「筋肉が硬い」「肥満傾向」の方は寝返りがしにくいです。
こういった場合は睡眠環境を変えることが寝返りしやすくする手段なので「寝返りのしやすい寝具」をご覧ください。
寝返りの練習
長年慣れ親しんだ寝返り。
いきなり本番を迎えても一発OKはなかなか難しいです。
まずは手足を思いっきり広げられる場所でゴロゴロとダイナミックに寝返りの練習をしておきましょう。(毎日練習すれば自然とやりやすくなります)
寝返りのしやすい寝具
寝返りに向いた寝具もあります。
睡眠の質を上げたい、という方も是非参考にしてください。
マットレス
マットレスは高反発性のものが良いです。高反発のものは寝返りがしやすくなります。
布団は反発性はないですが床の硬さと「布団の枠からはみ出しても落っこちない」という安心感があるので、思いっきり寝返りができて良い寝具です。(高齢の方は色々な面でベットのほうが良い場合があります)
枕
枕の高さは仰向けだけの寝姿勢で考えると日本人の場合は枕はなくても良いです。
しかし「良質な睡眠=寝返り」と考えた場合は枕は必要。
高さは「壁に寄りかかり頭と壁にできたスペース」が高さの基準になります。(肩にトラブルがある方は高い方が良いです)
そして「くぼみ」などはなく(頭の首のアーチにフィットするようなくぼみ)
横幅は長いものをお勧めします。(寝返りをしても頭が落ちない)
布団カバー
一般的なシーツが良いです。
冬場に毛布素材のシーツを使う方もいますが、起毛の摩擦により寝返りがしにくくなるので、寒いようであれば起毛素材の上にシーツをかけましょう。
掛け布団
毛布は起毛によって摩擦ができるので、旅館などのように毛布の上にシーツをつけると寝返りがしやすくなります。
寝巻き
最近はスエットで寝ている方も多いですが、寝巻きも摩擦を少なくする為にはパジャマが良いです。シルク素材は尚更良いと思います。
睡眠は最高の自己整体です。
参考にしていただけたら幸いです。