経験をしたことは脳や体に記憶されてます。
「この40〜50年、人権は守られているけど、その前まではめちゃくちゃだった…」
施術を始めて間もなく温厚なTさん(80代)が、田舎での出来事を語り始めてくれました。
「メチャクチャな学校の先生を村人17〜18人で頭に布を被せて連れ去り、山奥に2〜3年放置した」(これが「村八分」の一種だと後から実感)
「亡くなっていている人が罪に問われ、土砂降りの中、土葬の墓を掘り返していた」
優しくも深いTさんの口調は、体を触れさせてもらっている自分にも強烈な情景が浮かび
「昔の人の倫理観や秩序は肌身をもって養われていたんだな」とも思いました。
整体では胸郭の硬さを緩め、下腿の血管を開く状態を共感する施術をしたところ。
「足がとても軽く、頭がスッキリした」と感想を言ってくれたので
「昔の体に戻った感じでした」とお伝えしたら
「学校に行くのに毎日往復2里(8キロ)歩いていたからかな?」と
そして「70年間、ほとんど休まず仕事をしていた」とも仰っていました。
物や情報が今よりも少ない時代から生きている方は「体の使う」そして「感じる」という情報量が圧倒的にあります。
そうした記憶や体の感覚に触れることで「当時の体へ戻ってくれるんだな」と実感ができる施術でした。
ありがとうござます。